ジャイロコンパスの形式により360X,180X,90Xの回転比の信号の区分がある。ここで360Xとは、レピータカードを1回転させるのに、レピータモータが360回転することを表している。 信号の種類にはシンクロ信号とステップ信号とがあり、最近ではシンクロ信号が多く用いられている。 信号電圧は、シンクロの場合には90〜115Vで、周波数は60Hz又は400Hzの交流が使用される。ステップモータのときは、本質的には直流パルスで35V〜70V程度である。 (2)ログの信号 ロ の出力信号は航程信号とも呼ばれ、国内では接点信号が用いられている。 通常、航程信号は1海里あたり200パルスであるが、外国製品ではこれと異なるものもある。 (3)ケーブル工事上の注意 ジャイロコンパスからの信号は、かなり強い雑音成分を含んでいることが多い。交流の場合であっても正弦波であるとは限らず、方形波も用いられている。特にステップモータは、直流パルスや整流波形のままのパルスで、雑音成分の多いダーティ回路である。 したがって、ケーブル工事に対して十分な接地工事を行わなければならない。 ロ 信号は、接点信号である場合が多いので、受信機側で信号の質を決めることができる。機器が半導体化されると信号レベルが小さくなり、雑音の影響を受けやすくなる。雑音が混入すると航程の精度が悪くなり、使用に耐えない。これを防止するためには、やはり十分な接地をする必要がある。 いずれのケーブルであっても、雑音の影響があるときには接地の状態を調査し、必要あれば接地工事を追加する。更に性能に悪影響を及ぼさない範囲で、コンデンサや雑音防止器(雑音防止回路)を線路に挿入することも行われる。 4・7・2 シンクロ回路 (1)シンクロの端子記号 シンクロの内部結線は、発受信器は図4・3、差動発受信器は図4・4、制御変圧器は図4・5のようになっている。
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